新型コロナウイルス感染症の患者数がまだ増加の一途をたどっています。ワクチンの摂取も、広く国民にはわたっていないのが現状です。当初肺炎が主病態と考えられた新型コロナウイルス感染症でありますが、症例が蓄積されるとともに主な病態は血管系における血栓症であることがわかってきています。実際に新型コロナウイルス感染症患者の死亡原因の一部として、静脈血栓塞栓症および動脈血栓症が報告されています。また、アメリカからの研究によりますと、入院患者に予防的に抗凝固療法(血栓を作らせないような治療法)を行うことによって死亡率を約30%低下(予防的抗凝固療法群の30日死亡率に関するハザード比は0.73(95%信頼区間:0.66~0.81)させられる可能性があることも分かっています。

動脈硬化になりにくく血管を柔らかく維持できる生活習慣

動脈硬化が進行し血管が硬くなると、血栓がよりできやすくなります。今回は「動脈硬化になりにくく血管を柔らかく維持できる生活習慣」をご紹介いたします。動脈硬化予防は血管のアンチエイジングであります。血管のアンチエイジングは心疾患系疾患(狭心症、脳卒中)、慢性腎臓病などの疾患予防だけではなく、見た目のアンチエイジングにもつながっていきます。

  1. 減塩(日本人は塩分摂取が多いと高血圧になりやすい民族であるされています)
  2. 適切な睡眠時間
  3. DHAやEPAが多く含まれた魚を多く摂取する食生活

是非、これらの生活習慣を意識して過ごしてください。

参考文献

Early initiation of prophylactic anticoagulation for prevention of coronavirus disease 2019 mortality in patients admitted to hospital in the United States: cohort study. BMJ. 2021 Feb 11;372:n311.