慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)とは、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎症、腎硬化症などにより、腎機能が悪化した状態の総称であり、全世界で増加の傾向にあります。患者数は、日本では2,000万人以上、世界では実に6億人以上と推計されています。

CKDの予防は、とくに以下の二つの理由から重要とされています。
一つ目の理由は、CKDが末期腎不全の危険因子であることです。末期腎不全とは、腎機能が正常の5%以下で、透析が必要な状態を指します。
二つ目の理由は、CKDに罹患していると、心血管疾患など、さまざまな疾患にかかりやすくなることです。
腎機能の改善には、現在の医学では有効な打ち手はなく、予防するしか方法はありません。

ところで腎臓には、心臓が送りだす血液の約1/3~1/4が流れ込んでいます。血管、とくに毛細血管を豊富に有する臓器でもあります。
つまり、この豊富な血管を守ることこそ、腎臓の機能を守ることにつながるのです。

慢性腎臓病を予防できる食生活習慣

血管の健康を保つ有効な手段としては、タンパク質制限、減塩、禁煙といった生活習慣の改善が推奨されています。今回は、とくに「食生活習慣の改善」に的を絞り、以下3つのポイントをご紹介していきます。

  1. 抗糖化
  2. 抗炎症
  3. 抗酸化

少し聞きなれない単語かもしれませんが、具体的な方法は次回の記事でご紹介させていただきます。