Agaricus brasilienasis KA21

アガリクス

Agaricus brasiliensis KA21 とは

キング・アガリクス21株を使用して、ブラジルの大自然の中、太陽の光をたっぷりと浴びて自然露地栽培された高品質のアガリクスです。

免疫に関する研究

順天堂大学医学部 免疫講座で奥村康先生とAgaricus brasiliensis KA21のナチュラルキラー細胞の活性作用に関する研究を行いました。
研究成果は国内では東方医学会、海外ではオックスフォード ジャーナル「eCAM」に論文掲載されました。

① 日本国内での発表

日本東方医学会 第23巻・第1号 p1-11(2007年5月)
『ブラジル産自然露地栽培 Agaricus brasilienasis KA21(KIng Agaricus 21菌)子実体の人での安全性の検討』
○ 劉影(天野暁)、福渡靖(未病医学研究センター)、森和(鈴鹿医療科学大学鍼灸学部)、大野尚仁、石橋健一(東京薬科大学薬学部免疫学教室)、元井益郎(東栄新薬株式会社)

② 海外での発表

Evid Based Complement Alternat Med. 2008 Jun; 5(2): 205–219. doi:  10.1093/ecam/nem016.
Immunomodulating Activity of Agaricus brasiliensis KA21 in Mice and in Human Volunteers.
○ Ying Liu,1 Yasushi Fukuwatari, Ko Okumura, Kazuyoshi Takeda, Ken-ichi Ishibashi, Mai Furukawa, Naohito Ohno, Kazu Mori, Ming Gao, and Masuro Motoi
→ PDFはこちら

論文内容

Agaricus brasiliensis KA21を使用し、その安全性について分析・検討するとともに、マウスおよびヒトにおける免疫修飾活性を検討した論文です。
※「修飾」とは通常、飾るという意味ですが、「免疫修飾活性」とは、わかりやすく言えば、免疫力が発揮されるような状態になることをいいます。

Agaricus brasiliensis KA21の安全性と有効性について、様々な観点から分析・検討されており、特に注目すべき点は、マウスだけでなく、ヒトについての臨床的研究成果が報告されていることです。得られたデータの中から主なものをご紹介します。

■ 安全性を確認

  • 重金属や残留農薬の検査を行い、安全性が確認されました
  • ヒトを対象とした数回の臨床的研究でも、肝機能、腎機能などに対する安全性が確認されました。
    アガリクスは健康食品であるため、飲用者の判断で多めに飲まれる可能性を考慮し、通常(1日3g) の3倍量を長期間(6か月間)に渡って飲用するといった試験も追加で行い、その試験結果でも安全性が確認されました。

  • これらにより、Agaricus brasiliensis KA21は、科学的・分析的に安全であることが示されました。

■ 有効性を確認(1)

  • マウスを用いた基礎的研究では、「抗腫瘍効果」「癌抑制効果」「炎症性サイトカインの抑制効果」「肝臓の保護作用」を持つことが、客観的に明らかになりました。
  • ヒトを対象とした臨床的研究では、「体重」「BMI」「体脂肪率」「内臓脂肪率」「血糖値」を有意に低下させ、肥満を改善する効果が見られました。
  • 「免疫機能」を賦活する効果が認められました(下図参照)。

Agaricus brasiliensis KA21を健常人に1日3g投与
1週間の投与で免疫活性が上がることが確認されました。

■ 有効性を確認(2)

  • 未病人(半健康人)の「血中コレステロール値」「中性脂肪値」を適度に下げ、「肝機能」を調整する効果が見られました(下図参照)。

<まとめ>

Agaricus brasiliensis KA21には免疫活性の上昇作用、腹囲、体脂肪率、総コレステロール、中性脂肪、血糖値の低下作用が認められました。

自律神経に関する研究

東京大学食の安全研究センターで自律神経調整作用(ストレスによる自律神経の乱れを調整する作用)に関する研究を行っています。

Med Food. 2014 Mar;17(3):295-301. doi: 10.1089/jmf.2013.2934. Epub 2014 Jan 16.
Agaricus brasiliensis KA21 improves circulatory functions in spontaneously hypertensive rats.
○ Tsubone H, Makimura Y, Hanafusa M, Yamamoto Y, Tsuru Y, Motoi M, Amano S.
→ PDFはこちら

この研究では、生まれつき高血圧を発症する「高血圧自然発症ラット」を使い、Agaricus brasiliensis KA21を混ぜた餌を与えた群(6匹)と、通常の餌を与えた対照群(6匹)の血圧・心拍測定や血液検査等が行われました。得られたデータの中から、主なものをご紹介します。

■ 図1 平均血圧の変化

アガリクス群は、摂取3周目より対照群に比べて低値を示しました。

■ 図2 心拍数の変化

対照群は増加傾向。アガリクス群は減少傾向を示したあと増加傾向を示しましたが、対照群より継続して低値でした。

■ 図3 CK(クレアチンキナーゼ)の比較 <CK全体とCK-MB>

CK(クレアチンキナーゼ)とは、筋肉の収縮におけるエネルギー代謝に関与する酵素のこと。心筋や骨格筋がダメージを受けた際に血液中の数値が高くなります。心筋に多い「CK-MB」、骨格筋に多く、心筋にも存在する「CK-MM」、脳に多い「CK-BB」の3タイプがあり、特に心筋梗塞の診断に重要な指標となっている「CK-MB」は、アガリクス群は対照群に比べると極めて低値でした。

<研究データに基づいた考察>

1. Agaricus brasiliensis KA21は自律神経に働き、血圧・心拍数を調整する。

  • 自律神経は、交感神経(活動する神経)と副交感神経(安む神経)が必要に応じて切り替わることで、健全に機能します。研究に使われた「高血圧自然発症ラット」は、先天的に交感神経の活動の方が高まりすぎて高血圧症が進行し、心拍数も高くなるというラットです。
  • それが、図1・図2のように、Agaricus brasiliensis KA21の投与によって血圧も心拍数も抑制されたということは、Agaricus brasiliensis KA21が交感神経の活動を抑え、自律神経のバランスの正常化に良い影響を与えていると考えられます。

2. Agaricus brasiliensis KA21は、心臓などの臓器を保護する。

  • 図3のように、アガリクス群は対照群よりもCKの値が低く、特に心筋に多く存在するCK-MBは、極めて少ないという結果が得られることから、心筋保護作用が認められます。
  • これは、図1・図2からも分かるように、Agaricus brasiliensisKA21により血圧も心拍数も整えられることで、心臓への負担が減るからだと考えられます。

3. Agaricus brasiliensis KA21は、中性脂肪を下げ、体重増加を抑える。

  • 図4のように、アガリクス群は、肥満の原因である中性脂肪が少なくなっています。中性脂肪の減少は、血液がサラサラになって循環をスムーズにするので、心臓への負担の減少にもつながります。
  • 餌を食べた量に違いはありませんでしたが、体重はアガリクス群のほうが減少傾向にありました。つまり、アガリクス群のほうが、生体内で代謝が促進されたと考えられます。

このようにアガリクス群には、自律神経への働きと血圧・心拍数の調整作用、心臓など臓器の保護作用、中性脂肪を下げ体重増加を抑える作用が、相互に関連しながら働いていると考えられます。

<まとめ>

Agaricus brasiliensis KA21は、ストレスなどで自律神経が乱れがちな方、心臓に負担をかけたくない方、肥満や高血圧・高脂血症などを心配されている方などに有効な働きが期待されます。